リバウンド
2024.08.07
今日は、二十四節季では「立秋」にあたります。
まだまだ残暑が続きますが、自然が時折り垣間見せてくれる秋の訪れの兆候は、どこか時の流れを感じさせてくれます。
ギラギラの太陽のもと、緩やかな下り坂を歩いている時、私の傍をピンクのボールがコロコロ転がっていきました。
間もなくパタパタと幼い足音がして振り返ってみると、小さな可愛い女の子が息を切らして、そのボールの後を追いかけていました。
やがてボールは突き当りの壁にぶつかって、ポーンと弾き返され止まりました。
やっとの想いでボールに追いついた少女は、それを大切そうに胸に抱え、私を見上げてニコッと笑いました。
ルーティーンに追われ、日々が流れていく中で、物事が思うようにいかず、思いがけない方向に進むこともあります。 そんな時、不安や恐れを感じたり、思考が止まったり・・・。
でも、私たちが抱く不安や恐れの90数%以上は実際には起こらないようです。
小さな女の子が再びしっかりと胸に抱いたボールは、私たちの幸せを象徴しているようです。
手元を離れた幸せは、時には坂道を転がっていくかも知れません。 でも、必ずどこかでポーンと弾かれリバウンドします。 そして、再び私たちの手元に。
ボールを追いかけていた少女は、私たち自身を映しているかのようです。
嬉しいことばかりも続かないけれど、悪く思える流れも続かない。
幸せは行ったり来たり。
さぁ、ゆっくり、ゆっくり、あなたの幸せに向かってすすみましょう。
果蓮著「心の道しるべ」より転用